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製造業の採用に応募するにあたり、「志望動機」をどう書くべきか悩む方もいるのではないでしょうか。具体的な良い例文と悪い例文や、ポイント解説、採用担当者からの視点も踏まえて説明します。
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製造業は生産する品目によって業種が多岐に分かれていますが、基本的な志望動機の書き方は同じです。
いくつかのポイントに気をつけるだけで、採用者側に響く良い志望動機を書くことができます。
企業によっては、採用担当者は一日何十通もの履歴書に目を通します。
採用担当者が読みやすい志望動機を書くように心がけましょう。
企業がその時に求めている人材や採用方針にもよりますが、履歴書の志望動機で一番大切なポイントは「この人と一緒に働きたい」と思わせることです。
良い志望動機は単に志望した理由を述べるのではなく、志望した理由を簡潔に述べつつ、しっかりと自分をアピールする内容になっています。自己アピールを具体的に書くことで、採用担当者に自分と一緒に働く状況をイメージしてもらいやすくなります。
次の内容を簡潔に、自分なりにまとめて書いてみましょう。
「モノづくりが好き」という理由は誰もが一番に思いつく志望動機です。
さらに一歩踏み込んで、好きになったきっかけなど自分なりのエピソードを交えて書きましょう。製造業を選んだ理由で、自分という人間性の紹介ができるとベストです。
特に異業種からの転職や未経験者の場合は面接でも質問されることの多い項目なので、しっかり説明できるようにしておきましょう。
志望する会社と他社の違い、その会社でなければダメな理由を明確に伝えられるようにしましょう。
採用する側としては「競合他社ではなく、なぜうちなのか？」というポイントは非常に気になります。その会社に対する熱意を伝えることができれば、採用者側の好感度はグッと上がります。
また、大企業でも採用されるようなスキルや経験を持つ人が中小企業を受ける場合、冷やかしや保険での応募と受け取られる可能性もあります。
本気度を伝えるためにも、しっかりと考えて書きましょう。
希望する職種に対する熱意を具体的に書いてみましょう。前職で同じ職種の経験がある場合は、即戦力として強いアピールポイントになります。
自分のスキルや経験を簡潔に述べた上で希望の職種を書くと、採用者側も一緒に働く姿をイメージしやすくなります。
製造業で求められている適性を知っておくと、自分をどのようにアピールすれば良いかが見えてくるため、志望動機がぐんと書きやすくなります。
まずは自分のどのような点が製造業に適しているのかを考えてみましょう。
やはり製造業において、「モノづくりが好き」というのは大前提になります。どんな仕事も「好き」だけで仕事ができるわけではありませんが、「好き」でなければ熱意を持って仕事に取り組むことはできません。
基本的に製造業はモノづくりが好きな人集まりなので、自分のモノづくりに対する思いにも共感してもらえるはずです。
製造業は同じ工程を何度も繰り返し、コツコツと作業に取り組む場面が多くあります。
一つの作業を何時間も何日も、ひたすら繰り返す作業は全ての人にできることではありません。「昔から一つのことに根気よく取り組める性格です」というのは、製造業において素晴らしい適性です。
仕事ではスピードや効率も大切ですが、製造業では正確さも大切になります。
担当する作業内容にもよりますが、正確さを求められる現場においては「真面目で正確な作業が得意」というのは絶対条件であり、十分アピールできる適性です。
その他にも、一度自分の性格を紙に書き出してみて「この性格は、この作業をするのに向いているのではないか？」と、自分にある適性を確認してみるのも良いでしょう。
自分が採用担当者になったつもりで、次のことを満たしているか、自分の志望動機を見直してみるのも良いでしょう。
どんなに経歴上は優秀な人材でも、やる気が感じられない場合は採用できません。
会社の経営方針や社風と合わない人の場合、すぐに辞めてしまうことが多くあります。
経験者の場合は即戦力になってくれるのか、未経験の場合は将来性があるかをチェックします。
次のような志望動機は、採用担当者の心象が悪くなるので気をつけるようにしましょう。
志望動機として求められるのは、「自分が会社にとってどんなメリットのある人材か」というアピールです。 自分の希望や条件は「本人希望欄」などに書くようにしましょう。
例文をそのまま使うなど、無難な志望動機は具体性に欠けることが多くあります。 「別に製造業じゃなくても良いのでは？」、「うちの会社である必要はないのでは？」と受け取られる可能性も。
職種、経験別の志望動機の例文・サンプルをチェックしてみましょう。
「前職では家電製品の製造で組立業務に携わっていました。これまではライン作業での組立を行っていましたが、より多能工としてスキルアップしたいと思い転職を決意しました。貴社の製造においても前職での経験を存分に活かして貢献することはもちろん、資格取得サポート制度で新たな技術習得に積極的にチャレンジしていきたいと思います。そして、ゆくゆくは若手の育成などにも携わっていきたいと思います。」
「製造業は未経験ですが、前職で自動車メーカーの業務を担当した際に製造業の魅力を知り、独学で自動車工学について学びました。そして、自動車メーカーについても研究しているうちに、貴社の○○○という研修制度があることを知りました。入社直後はもちろん、ずっとスキルアップして行ける環境があるという点に惹かれ、応募させていただきました。」
経験者は自分のスキルで活かせることをアピールしましょう。
未経験者は「独学で学んだ」や「趣味で長年続けている」など具体的なエピソードで熱意を伝え、これからも学び続けたいという向上心を積極的にアピールするのが良いでしょう。
「前職では○○の加工を５年間担当していましたが、△△や××加工の分野でリーディングカンパニーである貴社で、さらに自らの技術を磨きたいと思い志望させていただきました。△△と××は未経験ですが、○○加工での経験を活かし、すぐに習得することができると思います。○○の加工においては、若手の教育・育成の経験もあります。若手の育成をしながら自分の業務の幅も増やしていくことにより、チームでよりプロフェッショナルな仕事ができ、貴社に貢献できることと思います。」
「幼少期より工作が得意で、学生時代には○○を制作しました。△△に関する基本的な知識は独学で習得しています。細かな作業を黙々と行うことが得意なため、△△の加工においてリーディングカンパニーである貴社で自分の強みを活かせると思い、応募させていただきました。入社後も積極的に××の資格取得を目指し、向上心を持って業務に取り組んでいきたいと思います。」
加工に関する経験やスキル、熱意を述べた上で、なぜその会社なのかをしっかりと説明するようにしましょう。
「前職では○○の検品業務を３年間担当していました。常に【お客様第一】をモットーに業務に邁進し、QC検定の４級も取得しました。今後はさらなる上級取得を目標に日々励んでいます。貴社でも前職の経験を活かし、即戦力として貢献できればと思っております。」
「業務での経験はありませんが、長年趣味でハンドメイドのアクセサリー販売をしていました。幼少期から小さな違いに敏感で、どんなに細かな点でも見逃さない自信があります。そのため、ハンドメイドの販売時も購入していただいた方に満足していただけるよう、検品は細心の注意を払って行っていました。その経験を活かせると思い、今回応募させていただきました。」
経験者でも未経験者でも、「点検（検品・検査）の適性がある」とわかる点が高評価になります。
また、どちらも仕事に対する熱意と向上心が感じられます。
「前職では物流倉庫で○○の担当として勤務していました。近年はインターネット通販による物流が大幅に増えているため、より効率的な作業とそれに耐え得る体力が必要だと考えています。私は体力面では学生時代から剣道を続けており、現在も地元のスポーツ少年団でコーチをしています。前職での経験を活かして効率的に作業し、即戦力として長く貢献して行きたいと思っています。」
「学生時代に引越しのアルバイトをしていました。バイトリーダーも経験し、梱包や積み込みの作業は慣れています。さらに『お客様の大切な荷物』であることを常に考え、丁寧な取り扱いも心がけていました。体力面も長年運動部で鍛えてきたので自信があります。また、現在はフォークリフトの免許取得に向けて勉強もしており、貴社に貢献できるよう精一杯頑張りたいと思います。」
軽作業ではやはり体力面のアピールも大切になるため、スポーツの経験など書くと良いでしょう。
「前職では○○のメーカーで生産ラインの管理業務を担当していました。曖昧だった作業に対して新しくマニュアルを作成することで、大幅に全体の業務効率を上げることができました。仲間からも『作業しやすくなった』と好評で、それをきっかけに社内表彰も受けました。貴社でも前職での経験を活かし、業務改善に取り組んで行きたいと思います。」
「製造業は未経験ですが、前職でも管理部門に所属し、各業務のメンバー管理や業務管理を行っていました。その際、各メンバーとのコミュニュケーションを大切にして業務連絡が円滑に行われるよう務めていました。貴社でも前職での経験で得た信頼関係の構築力や周囲を巻き込む力を活かし、より良い製品づくりができる環境を作っていきたいと思います。」
管理では具体的にどのような取り組みをしていたかをアピールできると良いでしょう。
未経験でもコミュニケーション能力の高さはアピールポイントになります。
以上の例文を参考に、採用担当者の視点も踏まえて、自分なりの「志望動機」を自分の言葉で書いてみてください。
