石油化学プラントとは、私たちの暮らしの中にある多種多様な石油化学製品を生産する工場施設や装置の総称です。
石油や天然ガスなどを出発原料として、合成樹脂(プラスティック、ビニールなど)や合成繊維(ナイロン、ポリエステルなど)、合成ゴムといった製品を製造しています。
石油化学プラントでは、ナフサを熱分解してエチレンを製造するプロセスが中心に、プロピレンやベンゼン、トルエンなどを生産します。石油化学コンビナートとは、製油所、エチレンプラント、誘導品工場といった石油化学工業・石油精製工業に関する石油化学プラントの集合体をさします。
貯蔵所のタンクから石油精製工場に運ばれた原油は、蒸留塔でいろいろな石油製品に分けられます。
その中のひとつであるナフサが、石油化学製品の原料になります。ナフサは化学反応によって、エチレン、プロピレン、ブタジエンなど重要な製品につくりかえられ、石油化学基礎製品と呼ばれます。これらは、石油化学誘導品工場(中間製品工場)でまた、別の物質につくりかえらえられます。
プラントオペレーターは各種の安全装置を安全に稼働させるため、自分の担当エリアを持ち、現場で設備を管理、運転する役割の「フィールドマン」、制御センター(計器室)内で製油所をコントロール・監視する役割の「ボードマン」などがあります。
石油化学プラントでの仕事は多岐にわたりますが、主にプラント内の各種機器を安全に稼働させるオペレーターの仕事にも多くの種類があります。
塔槽、熱交、加熱炉などの静的機器施工管理、また、回転機、コンプレッサー、発電機、ポンプ、ダービンといった動的機器施工管理などの機器管理があります。これらを現場で運転したり、監視をして施設管理を行います。
プラント工場で働く上で、必ずしも資格は必要ありませんが、「危険物取扱者」、「高圧ガス製造保安責任者」、「エネルギー管理士」などの資格を有しているとキャリアアップにつながります。